[第5回]

鼎談「地域再生×仕事づくり」

──地域に根ざし地域の資源を活かした活動を事業化するために必要なこと

「自然学校」の役割のひとつは、地域にある自然や暮らしの知恵などの価値を再発見し、新しい視点でその地域に根ざした事業を展開することで、社会的課題の解決に貢献することです。全5回のセミナーの最後は、熊本、宮崎、宮城で地域に根ざした事業を展開している3人のパイオニアから、復興のヒントとなる仕事づくりについてお話いただきます。

講師プロフィール

佐々木豊志[一般社団法人RQ災害教育センター 代表理事、 一般社団法人くりこま高原自然学校代表理事、青森大学総合経営学部教授]

大学で野外運動を学び、卒業後企業内で野外教育の事業化に携わる。90年代初めにアウトドアや環境関連のネットワークと関わり、96年宮城県栗原市の栗駒山にくりこま高原自然学校を設立する。自然体験・冒険体験・生活体験をベースに暮らしを創造しながら自然と共存する生き方を実践。2000年に不登校・引きこもりを支援する寄宿を併設。農的な暮らしと自然環境と共生し持続可能な豊かな暮らしを創造できる〝人〟と〝社会〟づくりに取り組んでいる。2008年岩手宮城内陸地震、2011年東日本大震災で被災し、「生きる力」を育む教育活動を試され、数々の被災地支援活動を行う。RQ災害教育センターや地域での自然学校の社会的な役割を実践している。著書に「環境社会の変化と自然学校の役割」(単著)2016年、「ESD拠点としての自然学校」(共著)2012年みくに出版、「日本型環境教育の知恵」(共著)2008年小学館など。
佐々木豊志


杉田英治[特定非営利活動法人五ヶ瀬自然学校 理事長]

栃木県那須郡西那須野町生まれ。東京のグラフィックデザイン制作会社を経て1991年ワーキングホリデービザを取得しカナダへ。翌年5月から5ヶ月間、自転車でバンクーバー、ホワイトホース間2700キロを走破後カヌーでユーコン川2800キロを走破して帰国。その後フリーのデザイナー、北海道のカヌーガイド会社経営を経て、2001年宮崎県五ヶ瀬町に移住。2005年3月NPO法人五ヶ瀬自然学校を設立し理事長に就任。地域の子どもたちに自然体験や農業体験を通じた生きる力を育む教育や、五ヶ瀬町の地域活性化のための集落営農および特産品開発、フットパスによる交流人口の拡大など、地域に根ざした活動を展開している。2013年株式会社五ヶ瀬自然農園を設立し共同代表に就任。総務省地域力創造アドバイザー、ごかせ観光協会理事、宮崎県社会教育委員。熊本地震発生直後よりRQ九州五ヶ瀬ボランティアセンターを開設し、現地代表として支援活動を開始した。
杉田英治


山口久臣[一般社団法人アイ・オー・イー 代表理事、自然学校プロデューサー&ツーリズム・プロデューサー]

熊本県人吉市生まれ。東京の地質コンサルタント会社に勤務の後、帰熊。1986年に野外教育、環境教育、国際教育の民間専門事業所「野外教育研究所IOE」を設立。1991年に設立したNPOコミュニティ・ネットワーク協会を2003年2月NPO法人コミネット協会(CNA)に移行し理事長に就任。2012年6月、IOEとCNAを統合・合併して、一般社団法人アイ・オー・イー設立、代表理事へ。九州自然学校協議会(NSP-Q)代表、NPO法人阿蘇ミュージアム理事長、認定NPO法人地球市民の会理事長など、さまざまな団体の代表を務め、熊本地震の際は、災害ボランティア団体「RQ九州」代表として活動。
山口久臣


熊本地震復興セミナー
「地域の未来をつくる自然学校」とはー
熊本地震から約2年。被災の現場では復興に向けた新たな地域づくりが始まっています。
本セミナーは、災害大国ニッポンで地域の未来をつくるために、自然学校的な手法による地域再生の可能性を広げることを目指して開催します。

 

日時:2018年3月20日(火)18:30〜21:00
場所:益城町交流情報センター 会議室(熊本県益城町木山236)
講師:佐々木豊志(一般社団法人RQ災害教育センター 代表理事/青森大学教授)
杉田英治(NPO法人五ヶ瀬自然学校 代表)
山口久臣(一般社団法人アイ・オー・イー 代表理事)
参加費:無料
定員:30名
主催:一般社団法人RQ災害教育センター
共催:RQ九州、九州自然学校協議会
協力:一般社団法人アイ・オー・イー

※本セミナーは、2017年度地球環境基金の助成を受けて開催します。

熊本地震復興セミナー「地域の未来をつくる自然学校」[全5回]
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