【1月22日~31日の活動報告】
○輪島市門前町剱地にボランティア団体の共同活動拠点整備
○門前町内の避難所を回り、地域の皆さんと関係づくり。避難状況やニーズの聞き出し
○避難所で行われている他団体や地元飲食店の炊き出しを支援
RQ能登活動者:岡本紀雄、醍醐睦史
共同活動拠点整備をご一緒したみなさん:北川健司さん(オーディーファーム)、大西琢也さん(森の遊学舎)、TEAM JAPAN、SUNくる、金沢大学坂本先生の学生さん
門前町剱地(つるぎじ)地区にある田谷さんの実家を、地域でボランティアや地域の方が活動する拠点として片付け整備した。
田谷さんは現在志賀町富来に在住で漁師をしており、門前町内各地に必要な物資のお届けや求められる支援を行ってきた。剱地の建屋は鉄筋コンクリートづくりで被災地ながら無事で、空家になっていた。田谷さんの意向で、今後の物資中継の拠点として、ボランティア団体の活動と寝泊まりできる場として、また地域の方々が集まる場として使いたいと、建屋内に残されていた家具やモノを整理、スペースをつくった。
1階倉庫、事務所スペース(今後人が集まり憩い、各団体の活動に、物資を中継する場に)
1階トイレ(現在は断水のため簡易トイレ利用)、風呂(同様)
1階キッチン(現在はカセットコンロ、今後活動が活発化するに従いプロパンを)
2階宿泊スペース(北川さんより寝袋の提供あり)
岐阜の北川さんは、現地で使えるようにワゴン車2台を運び、今後の活動の足として残していただいた。
大西さんも門前町鬼屋に親戚がいらっしゃり、岐阜から門前町へ入る。田谷さんは大西さんがお世話になっていると関係で、今回つながった。
今後、青森大学下條先生の協力によりスターリンクのネット環境を整備(電気は通っている)、敷地内の井戸を整備して水を確保(地域の断水解消は早くても2月末見込み)、RQ能登含め各団体がここを基点に門前町内の被災地支援に動き出す計画。
【RQ能登の活動予定】
醍醐さん現地入り:2月1~4日、7~8日、11~12日の予定。田谷さんの活動を中心に現地で支援活動を。
岡本さん現地入り:2月10日西宮出発し、宮崎県五ケ瀬自然学校の杉田氏と合流し現地入り、11日から現地で活動。杉田さんはRQで歴代活躍した軽トラを宮崎からフェリーで移送してもらう。
2月15~17日で、RQ理事の高木さんと事務局森で現地入る。以降、東京倉庫の物資から必要なものを移送。現地での活動に加われるメンバーを募り、RQ能登としての活動を本格化する。
【現地の状況】(岡本さんより)
・門前町域で、30ヶ所の避難所に920人避難(1月26日現在)
ただし、電気が全町域に通じたため、在宅避難者が増えている。1.5次・2次避難で脱出した方はまだ少ない。町外への避難の申込している方は300人台程度。中学の避難所が200人と最多。
・門前町内に2つある小学校(東小・西小)と門前中学校が1月24日から授業を再開。
午前中のみで、初日は小学生80名ほどのうち32名、中学生70名ほどのうち32名が登校とのこと。保育園は2ヶ所あるが、櫛比保育所は使えず、松風台保育園で2月から再開見込み。門前高校も、先週から午前中のみ授業を再開。
・罹災証明の目途立たず、自宅の片づけができない。
・ライフライン ・電気=ほぼ通電 ・水道=2月末めど ただし下水の確認が遅れるかも。
・被災ごみ 2月上旬から可能か モーター公園(鹿磯地区の山の中)業者のみ搬入可との情報。
・基本的な食糧、日用品は充足しているも、果物やチーズが食べたいなど細かくなってきている。
田谷さんなど、避難所とつながりがある方はそういった詳細を聞き出して対応している。
・門前町内では、仮設の建設準備はまだ行われていない。避難所に残っている方は、高齢者で今までも独居だったり、病院通いが日課だった人が多い模様。
・輪島社協が1月25日にボラセン立上げ。だが市内住民のみ。避難所住民ボラを後追いで登録しただけ
4ヶ所(本部・旧輪島・町野・門前)設置と聞いているが、門前では気配なし。
【今後の課題】(岡本さんより)
・罹災証明がなければ、被災者は具体的に動けないが、輪島市の対応が遅く、先が見えずの状況。
・罹災承継・仮設住宅・支援金・水道復旧など多くのことが見えず、不満が出てきている。
・被災者ボラの炊き出しにも限界が近づいている。
・炊き出し発泡スチロール食器の問題。費用がかさむ・ごみが増える。感染症予防にはこれがいいのだが
・不在家屋の撤去同意の問題。
・一般ボラが被災地に入っても、その組織化ができるのか?ニーズがあるのか?
・通学の不便解消。短時間授業の昼食問題。放課後保育問題。
・高齢者の病院通い問題。避難所での寝たきり&運動不足問題。